COLUMN

ESG経営の意義について 成長戦略

今回は、SDGsに関する質問の際に一緒に聞かれることの多いテーマ、ESG経営についてお話します。

ESG経営への取り組みは、SDGsの浸透と呼応して、近年、その重要性がますます高まってきています。取り組みの評価についても、すでに複数の指標が公表されており、自社評価のみならず、IRにおいて客観的な情報開示の材料として活用されています。さらには、役員報酬などと連動させるなど、企業においても、真剣に取り組まれている様子を垣間見ることができます。

ここでは、ESGのいわば“根っ子”の部分を整理してみたいと思います。

まず、SDGs/ESGの根本的な理念として、「地球との共生」があります。特にE(環境)はその理念に直接的、つまり物理・化学的に関係しており、一般の人々にも直感的に理解されやすいでしょう。

S(社会)

一方で、S(社会)に関しては、人々や企業が日々の生活を支え、暮らし、経済活動を行う「生活圏」として地球を捉えることをベースとしています。E(環境)と異なり、抽象的ですので観念として捉えるところが少しイメージしにくいところです。

そのS(社会)における持続可能性とは何かと考えてみると、そこには「経済的に」という前提が含まれ、その意味で企業の役割が非常に重要であると認識されています。つまり、生活圏としての地球において、企業はどのように「良き生活者」としてあり続けるか、あるいは、もう少し踏み込んで、地球という人々の生活の場において、どのような価値を提供しているのか、という企業の根本的な存在意義が問われていることになります。

この意味で、自社の事業はどのような社会的課題に、どのように取り組み、どのような価値を生み出しているのかという問いの答えが、自社の事業が、S(社会)にどのような事業活動を通して、どのように貢献しているのか、に答えること、そのものが具体的な取り組みとなります。つまり、日々取り組んでいる事業活動そのものが、すでに具体的な取り組みなのです。別の角度から、S(社会)への取り組みを見直してみると、そこにはより具体的なE(環境)をも取り込んでいる広い概念と捉えなおすこともできます。

G(ガバナンス)

E(環境)、S(社会)については、企業から見ると、外部へのアウトプットを中心とした取り組みとして捉えることができます。一方で、G(ガバナンス)は外部へ価値提供を行う主体としての企業のあり方そのものが、果たして「良き生活者」であり、またあり続けるか、という視点で捉えているところが特徴的です。

つまり、G(ガバナンス)は内側に向けた視点です。企業内部にきちんとその問い(果たして「良き生活者」であるか?)を立てつづける組織・体制が整えられており、またそのための規範・ガイドラインが整っているかという問いに答えることが具体的なガバナンスに対する取り組みになります。

SDGsとESG経営との関係

今までのところを大雑把に整理すると下記のようにとらえることができます。

E(環境):物理的、全体的、全体を見渡す視点

S(社会):概念的、外部的、主に外側へ向けた視点

G(ガバナンス):概念的、内部的、主に内側へ向けた視点

もちろん、E、S、Gのそれぞれは密接に関わっており、それぞれが完全に独立しているわけではありません。それは、SDGsの各目標とターゲットが網の目のように複雑に関連しあっていることと相似形をなしています。

最後に、SDGsとESG経営との関係についてもまとめておきます。

ESG経営とは、企業がSDGsの視点から目標とターゲットを個別、具体的に設定し、高い視座を持ってESGの3つの経営要素をバランスよく追及していくこと、と捉えることができます。その意味で、SDGsは文字通り「目標・ターゲット」であり、ESGは「手段・行動」であるとみなすことができます。

そして、ESG経営の意義とは、SDGsによる「目標・ターゲット」設定、ESGによる企業の「行動」によって、地球と持続的に共生していく、「よき生活者」であることを追求すること、とまとめることができます。

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本コラムをお読みいただきありがとうございました。

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