COLUMN

SDGsの社内浸透と新規事業創出 新規事業

このコラムでは、SDGsを経営陣やSDGs推進部門だけではなく、社内全体に浸透させるための効果的な施策、および新規事業創出につなげる考え方についてご紹介します。

SDGsの社内浸透、どこを目指すべき?

SDGsの社内での浸透とは、“組織文化”という目に見えない分厚い壁を相手にすることであり、容易ではありません。そして、組織文化を変えることは、一般的には年単位で非常に時間がかかります。トップダウンだけではまず変えることはできません。そこで、いかにボトムアップ・スタイルを組み込んでいくかがキーとなります。

また、完全に根付かせるためには、SDGsへの取り組みそのものから収益化を目指す必要があります。単にできていないところ、つまりマイナス/ネガティブ要因を減らすだけでは、道半ばです。その先にあるプラス/ポジティブ要因、つまり企業の強み、優位性をさらに伸ばしていき、新規事業やサービスにまでつなげることではじめて、企業としてのSDGsへの取り組みは軌道に乗ったといえるでしょう。

その過程で、少しずつ本業としての事業活動として融合していきます。そして、SDGsへの取り組みが日常化、常識化して、スローガンとしてのSDGsという言葉が使われなくなるところを目指すべきです。そもそもSDGsにおいては、本業そのものに組み込むことで「持続可能」なシステムを形成していくことが求められているのです。

有効な浸透策

さて浸透策として、具体的な一つの手段は、「社内SDGsカードゲーム」を取り入れることです。SDGsカードゲームは、すにで多くの認定ファシリテーターが要請されています。筆者の関わっている事例では、中小企業であれば全社的に、中堅企業であれば、まずは役員・部長クラスで実施、次に課長、担当者レベルと垂直的に、また同じ職階では部門横断的にメンバーを揃え実施する方法が有効です。また、大企業では新入社員研修などの社内研修に合わせて、このカードゲームを取り入れている企業もあります。

「社内SDGsカードゲーム」を実施するメリットは大きく3つ挙げられます。1)SDGsをゲーム感覚で楽しく理解できる、2)会社・経営陣のSDGsに真剣に取り組むというメッセージをゲームで体感できる、3)社内のコミュニケーションが活性化されるという点も見逃せない効果です。

次のステップとして、SDGsコンパスにならって自社のバリューチェーン分析を行い、取り組むべき具体的な目標・ターゲットをワークショップ形式で見つけるという手法があります。役員から担当者まで全社員を巻き込み具体的な目標とターゲットを見つけ出していく作業です。このワークショップの位置づけは、本業の実務との“橋渡し”にあたります。成果として、今までにない切り口で自社の強みを“発見”することにもつながります。

新規事業創出につなげる

ワークショップの中で特定したプラス/ポジティブ要因については、明確になった自社の強みをさらに拡張することで、次の新規事業・サービスのシーズを見つけることにつながる可能性があります。というより、その点を目指してワークショップに臨むべきです。

さらにこの先の展開は、通常の新規事業開発/展開・サービス拡充といった業務と見做すことができるので、本業との融合を果たすことはもう目前です。融合とはいえ、今までと大きく違う点は、カードゲーム、ワークショップを通じて、上下間、部門横断的なコミュニケーションが活発化していることです。そして新しいビジネス・シーズがボトムアップで生まれてくることです。この点が、おそらく今までの通常業務とは大きく異なってくるでしょう。つまり、組織の活性化という大きなメリットも合わせて享受できるのです。

このように、SDGsの社内浸透を“目的”とするよりは、“手段”として使うという逆転発想の方が、成果を上げやすく、また収益化を目的とする企業においては馴染みやすいと筆者は考えています。

FBP-フォーカス・ビジネスプロデュースでは、新規事業創出を軸とした企業の成長戦略コンサルティングを提供しております。本コラムの手法や成長戦略コンサルティング全般のお問い合わせなど、お気軽にコンタクト・フォームよりご連絡ください。

本コラムをお読みいただきありがとうございました。

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